PLAY〜アイドルイメージビデオレビュー〜【Reprise】

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池脇千鶴/digi+KISHIN/小学館/42分/2003年6月18日発売

 

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 【DATA】池脇千鶴/digi+KISHIN/小学館/42分/2003年6月18日発売

【キャッチコピー】圧倒的な美しさ。

【レビュー】

 もはや映画女優としての地位を確立した感のある池脇千鶴だが、NHKドラマのヒロインや大奥といった時代劇、最近ではジブリ作品「猫の恩返し」で声優を担当するなど、積極的に活動のフィールドを広げている。個人的に最近一番注目すべき女優ではないかと思っている。デビュー作品「大阪物語」では素朴な少女を見事に演じ上げ、「金髪の草原」では20歳の風貌を持つ、80歳の老人を愛すという難解な役に挑戦し、「化粧師」では共演の菅野美穂を曇らすほどの存在感を見せつけた。
 degi+KISHINの作品は初めて拝見したのだが、基本的はスチル撮影を行い、その後動画を撮影するというスタイルだという。静止画を最大限に活かしつつ、要所要所で動画が挿入される。スチルはただそのまま画面に写し出されている訳ではなく、画面が上下したり、引きの画像から徐々にアップしていったりと、静止画をいかに持たせるか、というところの配慮も感じさせる。
 実際KISHINの撮るスチルは圧倒的な美しさで、画面に映し出される池脇千鶴についつい見入ってしまう。普段フル動画に慣れているものにとって、静止画の羅列に苦痛を感じるものと思っていたのだが、もう少しこのカットを見ていたい、と感じさせる場面がいくつもあり、今までにない不思議な感覚を覚えた。
 このDVDではチャプターが全部で8つ用意されているのだが、その都度別の人間になりきり演じていると彼女がブックレットのインタビューで語るように、様々な表情、喜怒哀楽が表現されている。
 いちファンとして、池脇千鶴の魅力の一つである“声”が全く挿入されていないのは残念だが、敢えてストーリー性を持たせないことで、見るものにストーリーを膨らせる、という意図があるようだ。映像作品というよりかは、写真を見る感覚に近い。そういう意味では見る者によって様々な解釈が生まれる作品ではないだろうか。
 「永遠少女」としてのイメージが強い池脇千鶴であるが、この作品で見せる官能的な表情は彼女がもう十分に女性として成熟していることに気付かされる。少しばかりのショックを受けつつも、自分が求める女性の理想像に彼女がどんどん近付いて来てくれていて、そこに喜びを感じるのだ。
 この作品はアイドルビデオとしてカテゴリーしてよいのか難しいところなので、作品の善し悪しに関わらず、評価は★★★。気持ち的には★★★★★。

(※このレビューは2009年以前に執筆したものです。)

【主な流れ】

1.緑の着物姿でお寺の境内へ。降り積もった雪の上で寝転がる。雪玉を作る。
2.赤の着物姿で、雪の残る海岸へ。
3.犬が走ってくる。紫の着物で縁側にたたずみ、柴犬とじゃれあう。杓子を持って、溜まった水をすくう。囲炉に火を焼べる。窓に白い息を吐く。
4.風呂場。白地に花柄の浴衣で、湯加減を確かめる。浴衣のまま湯船に浸かる。肩、背中を出す。再び湯に浸かる。はだけた浴衣でたたずむ。
5.波の荒れた海をバックに、桃色の着物で歩く。バスの停留所の小屋の前でたたずむ。砂浜を歩く。老人と共にお茶をたしなむ。涙をこぼす。
6.唐草模様の着物。和傘を手に持ち、木陰にたたずむ。鉄箸で、炭をいじる。紫の着物で、畳みに横になる。着物の下に着る肌着?で、布団の上に横になる。
7.露天風呂で、着物のまま入浴。胸を手で隠す。背中を見せる。はだけた浴衣で身体を隠す。
8.エンディング。

【評価】★★★☆☆

【レビュアー】 PLAY