PLAY〜アイドルイメージビデオレビュー〜【Reprise】

アイドルのイメージビデオのレビューサイトです。

【コラム_13】この数年でアイドルビデオはどう変わったのか?~ビデオからDVDへ。通販からオンラインショッピングへ。編(2003/06/03)

【コラム_13】この数年でアイドルビデオはどう変わったのか?~ビデオからDVDへ。通販からオンラインショッピングへ。編(2003/06/03)

 
ビデオからDVDへ。通販からオンラインショッピングへ。編

このサイトを立ち上げてから約二年が経ちました。ここ数年でだいぶアイドルビデオ事情も変わってきたような気がします。

例えば、急速なDVD普及により、“アイドルビデオ”のシェアは低くなり、その替わりに“アイドルDVD”が台頭してきています。

昔“レコードショップ”と呼ばれていた店舗が“CDショップ”と呼ばれているように、“アイドルビデオ”“イメージビデオ”という言葉は死語になってしまうかもしれません。

このサイトも“PLAY~アイドルビデオレビュー~”ではなくて、“PLAY~アイドルDVDレビュー~”に改名するべきなのかともちょこっとだけ考えたのですが、“アイドルDVD”“イメージDVD”より、“アイドルビデオ”“イメージビデオ”の方が響きが良くて言いやすいと思いません?

また、アイドルビデオ・DVDレーベルもここ数年でかなり増えています。

竹書房などの老舗レーベルはDVDと同時にビデオもリリースしていますが、DVDオンリーというスタンスをとっているレーベルもかなりの数があります。

ここ数年間で沢山の新アイドルレーベルが設立されていますが、それもまたDVDが起因しているということになるでしょう。

それではこれから、ここ数年でアイドルビデオ業界がDVDの普及によってどのように変わっていったのか。また、このサイトが立ち上がってから約二年で、アイドルビデオを取り巻く環境はどう変わっていったのかを、ちょっとまとめてみたいと思います。いろいろ脱線するかもしれませんが、それはそれで。

 

アイドルDVD・DVDプレイヤーの普及

アイドルDVDを語る前に、まずはDVDの歴史を簡単におさらいしておきましょう。初めて再生専用のDVDプレイヤーが発売されたのは、約6年前の1996年11月。

しかし最初からスムーズに普及したわけではなく、それから三年経った1999年の時点でもDVDプレイヤーの国内出荷台数はわずか100万台未満でした。

また、現在ではPCにDVD搭載機が当たり前になりつつありますが、APPLE社が初めてPower Macintosh G3にDVDを搭載したのは、1999年6月。

しかしながらモニターを含まない本体価格だけで約30万円という価格であり、とても一般的消費者が気軽に手に入れられる価格ではありませんでした。

そこに、DVD業界を揺るがす大型爆弾が投下されます。

DVDプレイヤーが初めて発売されてから約3年後のことでした。

ご存じの通り2000年3月4日に、DVDドライブを搭載したプレイステーション2(以下PS2)が発売されるのです。

当時の価格は39800円。単体のDVDプレイヤーと同等、ヘタをするとそれ以下の価格でDVDが再生でき更にゲームも楽しめるということもあり、PS2は発売からわずか一ヶ月間にして100万台を出荷しました。

 

「ゲームはやらないけどDVDが見たいから」という理由でPS2を購入したという声もよく耳にしました。

単体のDVDプレイヤーが三年を費やしても100万台程度しか売れなかったことを考えると、これは驚異的な数字です。

そして約二年半後の2002年7月の時点で、PS2の国内出荷は1000万台を越えました。 

そして2003年の現在、PCにも当たり前のようにDVDとCDRが使用できるコンボドライブが搭載され、DVD再生専用プレイヤーの最安値は一万円を切り、誰でもDVDが気軽にDVDソフトを楽しめるようになりました。そしてDVDソフトはCDと同じく、非常に身近なデジタルメディアになりました。

 

SHIBUYA TSUTAYAの1FにはDVDソフト専門のコーナーが設けられ、CDを買うのと同じ感覚で買えるようにもなったのです。

DVDを再生できる環境が各家庭に必ず一台あるとは言えませんが、アイドルビデオに興味を持っているターゲットの15~30歳ぐらいの年齢層をほぼカバーしているのではないでしょうか。

 

DVDの機能をを追求したメーカー h.m.p

先程も述べたように、PS2によってDVDが普及したといっても過言ではありませんが、DVDプレイヤーが発売して間もない頃に、DVDのインタラクティビティを利用したアイドルDVDソフトが発売されます。

DVDのインタラクティビティとは、それまでアナログのビデオテープではできなかった、マルチアングル、マルチストーリーという技術です。

 

DVD黎明期にはこういった技術を利用したアダルトDVDソフトが発売されました。

その技術を利用したアイドルDVDを発売したのが、アダルトビデオメーカーとして有名でもある、h.m.pでした。

 

h.m.pは国内DVDプレイヤーが発売されてからわずか一ヶ月で、松田千奈と三宮位知子の作品を同時に収録した「water melon」を発売。

この作品はビデオですでに発売されていた、松田千奈「水着の下のときめき」と、三宮位知子「93cmのときめき」を一つにまとめたもので、ビーチ、ベッド、インタビューなどそれぞれに16個の選択肢をつけ、どちらか一人の映像を見ているときにリモコンの下ボタンを押すと、自動的にもう片方の同じ選択肢の映像に切り替わるというザッピングシステムを採用していました。

いま思うと操作性や画像クオリティはいまいちでしたが、ビデオではできないシステムとしてなかなかおもしろい試みでありました。

 

また、その後発売されたDVD版黒田美礼の「水着でドキッ!」では、シャワーシーンで三カ所からのカメラアングルが切り替えられるマルチアングルと、美礼が自転車に乗っている際に右に行く? 左に行く?というような選択肢が出現するというマルチストーリーを採用しています。

 

h.m.pがその後発売した“コンビニDVD”でも、マルチアングル、マルチストーリーなどを積極的に採用し、他のアイドルDVDとは一線を画すアプローチでDVDの制作をしています。

アダルトDVDで培われたノウハウがあったからこそこういった技術を取り入れられたということもあるしょう。

また、h.m.pはコンビニDVDという新しいマーケットを開拓したメーカーでもありました。

 

コンビニでアイドルDVD発売し、新たなファン層を獲得

アイドルビデオというのは基本的にレンタルはされておらず、ほとんどのメーカーがセルオンリーという形態をとっていました。

近年はTSUTAYA渋谷店などの大型レンタルショップには大量のアイドルビデオがレンタルされておりますが、現在もレンタルをしているところはさほど多くはありません。

そのために、アイドルビデオ・ファンはビデオを買いに行かなければいけませんでした。

それまでアイドルビデオを手に入れることができた場所というのは、アイドルビデオが「いわゆる書籍ビデオ」と呼ばれていたことからわかるように書店、または古本屋、比較的フォーマットが近いアダルトビデオを販売しているショップ、そしてCDショップなどでした。

信販売という手もありましたが、それは後ほど。

プレイステーション2の発売から約4ヶ月が過ぎた頃、h.m.pからコンビニDVD第一弾として、優香「水着の下の87cm」が発売されます。

もともとはスクエアのPSゲームを販売するために設置されたデジキューブの流通で販売、その後デジキューブはPSのゲームだけでなく、映画のDVDやCDも発売するようになり、その流れにうまくアイドルDVDが滑り込めたのです。

その頃グラビアで活躍していた優香のヴァリューネームもあるでしょうが、h.m.pはその後も川村亜紀眞鍋かをり小池栄子乙葉など、話題性のあるグラビアアイドルのDVDをコンスタントに発売したというメーカー側の努力も見逃せません。

また、これまでアイドルのDVDが3800円前後で販売される中、その販売価格の半額1900円という手軽に買いやすい価格にしたということも、大きな功績でしょう。

そして現在ではヤングサンデーのDVDなど、次々に他のメーカーがコンビニ販売の市場に参加し、アイドルDVDはコンビニで当たり前のように販売されるようになったのです。

とはいえ、対面接客のお店でアイドルDVDを買うのはアイドル雑誌を買うことよりも、更にワンランクの度胸が必要なことに変わりはありません。

ただ、直接買えない人という人には、通信販売とオンラインショッピングという方法があります。

オンラインショッピングの急速な成長

先程も述べたように、これまでアイドルビデオを手に入れるにはちょっと前までは直接販売店に赴くか、通信販売に頼るほかありませんでした。

ここではその通信販売と、急成長し今や気軽に利用できるようになったオンラインショッピングについてお話をしていきましょう。

アイドルビデオというものは嗜好性に関わるものでもあるために、店舗で直接買いづらいという人も多いでしょう。

そのためにアイドルビデオやDVDのパッケージには必ず通信販売用のカタログが一緒に封入されています。

店舗で直接買いづらいという人にとって、これまで通信販売はなくてはならないものでありました。

しかし最近ではオンラインショッピング(ネット通販)という、ネットで直接購入するという手段が増ました。

これまでの通信販売で行われてきたFAXや電話で注文、入金をするという煩わしい手続きが不要であり、かつある程度の商品を注文すれば送料が無料になるということ、男性にとってはアダルト商品などの嗜好性の強い商品、また女性にとっては下着、ダイエット商品など、「人に知られることがなく(実際は知られないような気分で)商品が買える」ということもあり、この二年ほどでオンラインショッピングは急速に発展しています。

では、オンラインショッピングの発展によりアイドルビデオ業界がどのような恩恵を受けたのか、ということになりますが、

 

1.新規客をゲッツ。 →これまで「アイドルビデオ」といった商品を店頭で買うことができなかったユーザーが気軽に買えるようになったこと。

 

2.自社のHPで商品を販売することによる利益率の増加

 

3.オンラインで商品を購入されることにより、顧客データ収集の充実。 などが挙げられます。

 

実際に私も最近はCDやアイドルDVDなどの商品を購入する際にはほぼオンラインショッピングを利用しています。

店頭でアイドルDVDを買う機会があるとすれば、コンビニ専売の商品などでしょうか。実際は顧客データの流出など、大きな問題に発展している事例もありますが、便利さと気軽さには勝てず…。

ますます沢山の人がオンラインショッピングを利用する機会は増えていくことでしょう。

映像ソフトに対する消費者の意識変化

DVDが一般化する前のことをちょっと思い出してください。

セルビデオ・LDというものを気軽に買っていたでしょうか? 

ちょっとアイドルDVDからは論点が外れるかもしれませんが、そこら辺の事を簡単にしていこうと思います。

もし、すごくディープな音楽ファンであったり、アイドルビデオファンであったら、先程の質問はイエスになるでしょう。

というのは、音楽系ビデオとアイドルビデオというものは基本的にレンタルが少ないということがその理由です。

ディープな映画ファンと、アニメファンはどうでしょう? 

ディープな映画ファンとアニメファンは、映像の劣化が無く、音声もクリアなレーザーディスクをコレクションする人が多かったはず。

ビデオとは違い光メディアであるために、映像と音の劣化が無いからです。

ビデオテープというものは何度も繰り返し見ることでテープの劣化が起こりますし、管理がおろそかであればカビも生えてしまいます。

そのため、音と映像にこだわる人たちは、少し値段が張ってもLDでのコレクションをしていたひとがほとんどでしょう。

その他の一般消費者は、映画は基本的にはレンタルで済ますでしょうし、よっぽど好きな作品でないとビデオソフトの購入まではなかなか踏み切らないでしょう。

それにそれほどこだわりのない人たちにとって、LDプレイヤーというものをわざわざ購入するということも無かったはずです。

 

PS2が発売された二週間後の2000年3月17日、「マトリックス特別版」が販売価格が2500円という、これまでのビデオ、LDソフト、ましてや邦楽のCDソフトよりも安い値段で販売されます。

PS2によってDVDが普及する前まではビデオ(VHS)、LDと、二つのフォーマットがユーザーのニーズによって分けられていましたが、DVDがそれをひとまとめにしてしまいました。

理由として、LDやビデオに比べて高品質であるにも関わらず安価であること、高画質、映像の劣化がないこと、操作性のよさ、CDと同等のサイズでかさばらないことなどが挙げられます。

そういったいろいろな効果と時代の流れが重なり、現在ではCDと同じように好きなものは映像作品でも気軽に買う、という消費者の意識自体が変わりました。

そもそもそれまでは映像ソフトを所有するという意識が無かったために、それほどコアではないアイドルファンは、パッケージの大きなビデオソフトを買っても、「アイドルビデオを買ってもどうやって保管しよう……」というところもひとつの悩みどころであったでしょう。

それが、CD同様に保管ができ、なおかつコンビニなどで気軽に買えるようになりました。

徐々にアイドルビデオ業界はコアなユーザーだけでなく、ライトユーザーもターゲットにできる環境になっていったのです。

 

備考:

1996年11月 再生専用DVD一号機の発売

1996年12月15日 DVD松田千奈、三宮位知子の「water melon」が発売。価格は4800円。

1997年4月10日 DVD黒田美礼「水着でドキッ!」発売。二時間収録で、価格は3800円

1998年7月17日 DVD優香「breath」発売。価格は3800円。

1998年12月18日 DVD優香「to」発売。同3800円。

1999年1月10日 DVD優香「be」発売。同3800円。

1999年6月5日 Power Macintosh G3 DVD-ROM搭載機発売

1999年12月17日 SHIBUYA TSUTAYAがオープン。1Fフロアは全てDVDに。

2000年3月4日 プレイステーション2発売。初回出荷は約94万台。価格は39800円。

2000年3月17日 DVD「マトリックス特別版」が発売。価格は2500円

2000年7月5日  優香「スペシャルDVD」コンビニ限定発売。価格は1900円。

2000年8月1日 プレイステーション2 国内出荷300万台突破。

2001年5月25日 「PLAY~アイドルビデオレビュー~」がOPEN。初めにアップされたレビューは10本。

2001年6月13日 Amazon.co.jpが音楽・CD・DVDのストアをオープン。。

2001年6月29日 プレイステーション2国内出荷580万台突破

2001年10月17日 アイドルDVD初のDVD-BOX SET小池栄子「too hot」が発売される。二枚組で価格は7600円。

2001年11月1日 「PLAY~アイドルビデオレビュー~」レビューが100本を突破。

2001年11月17日 「PLAY~アイドルビデオレビュー~」サイトリニューアル。「マスト!」 「クール!」の色分けが採用される。

2002年5月25日 「PLAY~アイドルビデオレビュー~」一周年を迎える。

2002年6月20日 「PLAY~アイドルビデオレビュー~」レビューが250本を突破。

2002年7月4日 プレイステーション2国内出荷1000万台突破

2003年5月25日 「PLAY~アイドルビデオレビュー~」二周年を迎える。

 

 

 【掲載日】2003/06/03

【執筆】PLAY