【コラム_3】グラビアタレントの扱い(2001/05/31)
一昔のアイドルにはある程度の線引きがされていた。
例えば杉本彩、堀江しのぶはセクシー担当で、小泉今日子、酒井法子は清純派アイドルといったように。
杉本彩は歌手としてデビューはしていたものの、歌手としての成功を望んでいたファンはほとんどいなかったはずだし、酒井法子がセクシーなビキニを着て男性誌のグラビアを飾るということも無かった。
完全にニーズが分かれていたのだ。
グラビアアイドルがインタビューなどで必ずと言っていいほど口にする「最終的には女優さんになりたいです」というセリフに対しても、今でこそ「なれるかもね」と優しい言葉も掛けられるが、つい10年ほど前までは「絶対無理でしょ」とテレビに向かって吐き捨てていたはず。
しかしこの線引きがいつからか消え始めた。
かとうれいこ、細川ふみえなど、グラビアアイドル界から歌手へと転身し、バラエティタレント、女優という、ある程度の地位まで上り詰めるようなタレントが出てきてからだ。
彼女たちの成功を境に、グラビア上がりのタレントがお茶の間をにぎやかしてもいいよ、という優しい言葉が投げかけられるようになる。
このようにお茶の間に進出したグラビアタレントは当然肌の露出も無くなり、アイドル好きやセクシータレント好きの視界からは外れていく。
そんな上昇志向を持ったグラビアアイドルが徐々に増え続け、現在のアイドルビデオ市場が形成されているのだ。
【掲載日】2001/05/31
【執筆】PLAY