【コラム_4】優香を目指して(2001/05/31)
近年の最たる成功者、グラビアタレントから見事に国民的アイドルへと転身したのが、誰もがご存じの優香。
今でこそお茶の間アイドルとして老若男女に認知されているが、はじめて出てきた当時は『87センチ、Fカップ女子高生』という売り出し方をされており、それこそエロ雑誌の表紙を飾る程度の扱いだった。
同時期にホリプロが強力プッシュしていた深田恭子が正統派アイドルだとしたら、彼女のポジションとしては男の欲求を満たすためのオナペットぐらいのものでしかなかった。
しかし志村けんの深夜番組、K-1ジャパンのマスコットガールなど、バラエティ界でも活躍。
テレビタレントとして成長していくに従い、少なからずコンプレックスを抱いていただろうFカップのバストも徐々に小さくなり、CM、ドラマ、バラエティ、女性誌のモデルなどのボーダレスな活動を展開し、今や完全に国民的アイドルだ。
これまでのセクシータレント市場はかとうれいこ、山田まりあ等を輩出するイエローキャブがほぼ独占状態だったが、この優香の出現によって大きく市場は揺れ動いた。
それまでグラビアタレント的ポジションのアイドルを苦手とし、正統派アイドルしか手持ちの駒を持っていなかったホリプロとしても、「グラビアアイドルからでも正統派人気アイドルへ転身可能」というビジネスモデルをしっかりと確立し、第2の優香を作ろうと躍起になっている。
グラビアタレントから国民的アイドルへの転身は、ひと昔前からは想像も付かなかったことだが、優香がそれを成し遂げた、と断言してもいい。
雛形あきこなど、バラエティ界で小ブレイクしたグラビアアイドルはポツポツといたにはいたが、ここまで認知されたグラビアアイドルがいただろうか。
昔筆者が女友達に女性の好みのタイプを聞かれ、なんのはばかりもなく「優香」と答えたところ、「胸だけじゃん、肉欲?」と蔑まされたのも、今となっては良い思い出だ。
ちなみにすでにお宝感の強い優香のイメージビデオ三部作『breath』『to』『be』(全てポニーキャニオン)は、ここ数年のアイドルビデオの中でも一際クオリティが高く、素晴らしい作品。
永久保存版アイテムにするべき。
【掲載日】2001/05/31
【執筆】PLAY