PLAY〜アイドルイメージビデオレビュー〜【Reprise】

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【コスリズムのコラム_3】アイドルのイメージビデオの成立から歴史 3.イメージビデオのパラダイムシフト ~消えたモラトリアム~(2001/05/30)

【コスリズムのコラム_3】アイドルのイメージビデオの成立から歴史 3.イメージビデオのパラダイムシフト ~消えたモラトリアム~(2001/05/30)

 イメージビデオを 「非アダルトのセクシービデオ」 と定義すると、出演者の簡単なカテゴライズは以下のようになる。

英知などのソフトAV出演者は、基本的に脱ぎモデルとしてデビューする。その後はヌードを披露するなり、アダルトへ進出するなりの進路があるが、基本的に普通のタレントを志向していない。露出の度合いはともかく、エッチな撮り方もぜんぜんオッケーなのはこのためである。普通のタレントになったら快挙、本格女優になりおおせたら奇跡である。

数年後には顔射を受けまくっている可能性のほうがずっと大きい。もちろん、将来性が小さい代わりに、報酬は多めであると思われる。

 

転じて、現在ポピュラーなイメージビデオは、グラビア (を突破口としてメジャー展開を狙う) アイドルの宣伝を兼ねた商品として機能している。

彼女たちはアイドル・タレントとしての成功のために己が素肌をさらしており、露出する (露骨にセクシャリティーを売りにする) ことを本業とは思っていない。

近年最大の成功例が優香である。優香がそうであったように、人気が出れば 「売り出し期間は終了」 ということで露出の度合いは少なくなって行くし、事務所のチェックが厳しくなったためか、露骨な撮り方は基本的にできない。

 

playidol.hateblo.jp

 

人気が出ない場合には、露出の度合いを大きくするのが普通だが、最近は露出よりも芸能界から撤退することを選択することが多いようだ。

現状の主流を荒っぽく纏めるとこんなところであると思われる。

しかし、かつてこれ以外のカテゴリーが主流であった時代があった。

前項で語った、黄金時代がそれである。 当時のイメージビデオは、アイドルとしてのメジャー展開に挑戦し、10代でのブレイクに失敗したアイドルが再挑戦との場として選択することが多かった。

当時は、層の厚いアイドルシーンが、イメージビデオ出演者の供給源だったといえる。 当時のイメージビデオ出演者は、正統派アイドル全盛期に少女時代を過ごし、アイドルとしての成功を夢見つつ、多数が芸能界へ参加した。

しかし、彼女たちがアイドルとしての全盛年齢になったころ、正統派アイドルというカテゴリの寿命は尽きており、アイドル市場は見る影もなく縮小していた。

成功へのレースは、限りなく過酷となった。地道な活動をしている間にも年はとってしまう。アイドルとしての成功を断念した彼女たちは、こんどは女優としての成功を目指すようになる。

イメージビデオへの出演は、芸能界へ居続けるための延命措置であり、メディア露出を維持し続けるための手段であった。

このため、かつてアイドルを目指した少女の相当数が、イメージビデオへ進出したのである。

このように、現代のイメージビデオとは供給源が全く違う。

作品のデキ (平たく言うと抜ける度) が違うのも当たり前である。

ともかく、この頃のアイドル候補生は本当に執念深いというか、根性があったのである。 幸い、Vシネマなどの新たなメディアも登場し、「チョット露出できるアイドル崩れ」にも一定の需要があった。

そんな彼女たちに迫ってくるのは 「本格女優に脱皮」 という美名で飾られた脱ぎ命令である。

それを受け入れた者は挑戦を続け、受け入れなかったものの多くは芸能界を降りた。

当時、イメージビデオとは、芸能人で居続けるための猶予期間 「モラトリアム」の産物であった。

アイドルを夢見た少女の絶対数が減少するにつれて、ヌードを晒してまでも芸能界へ留まろうとするアイドル候補生も大きく減少した。

モラトリアムは消え、イメージビデオはパラダイムシフトをおこした。

 【掲載日】2001/05/30

【執筆】コスリズム