Jams Collection 『絶対必勝ラブゲーム』
歌詞 Tayuto Nakasu
作曲 Tayuto Nakasu
「さあ開幕です!」
『絶対必勝ラブゲーム』はJamsCollection(ジャムズコレクション)の配信ミニアルバム『ジャムズセレクション』の3曲目。
曲調としてはいわゆるアイドル・トランス。
スピード感あるサウンドは、ミドルテンポで可愛らしいサウンドとポップなMVだったファーストシングル『smile×smile』のイメージとは全く異なる力強い作風となっている。
そもそもジャムズのグループ名は“大好きな曲、大好きな人、可愛い、カッコいい、みんなの大好きなものが詰まってる” という意味。
一つのイメージにとらわれず、バラエティに富んだ曲を歌えることもジャムズの魅力の一つでもある。
この『恋愛必勝ラブゲーム』はBPM185(当社調べ)でAメロから有無を言わせず畳み掛けるような情報過多のリリック、可能性ゼロパーセントラブゲームでも後ろから刺し違える覚悟で感情ジャック(a.k.a ミスブレインウォッシャーズ)を目論む、ある意味偏執的な乙女の執念を描いている。
MVでは、学園で展開される恋愛模様が描かれており、虎のお面を被った学ランの男子学生にジャムズのメンバー9人がラブレターを差し出すのだが、ことごとく突き返される。
ジャムズたちのラブレターを突き返すなぞ、こちらも大した度胸である。
その面を取ったらさぞや超絶イケメンなのだろう。それとも何か。逆に箱推しなのか。
ところで男子学生の虎の面のメタファーをいろいろ考えてみたものの、これといった正解が見出せずにいる。
曲調がトランスなので=虎という単なるダジャレ?
タイガーマスクに準えた『アイドル虎の穴』?
いや、一休さんの『屏風の虎』だと思えば多少の合点がいく。手に入りそうで入らない、とんちでもきかせなければ『虎』=意中の人は手に入らないということか。
そんなことより『サマサマサマーはアゲアゲで!』以降ロング金髪ヘアになりイメチェン大成功!の神楽胡音のスカジャン姿のヤンキーコスプレがどハマり過ぎて目が離せない。
ああ胡音さんよ。俺の胸倉を掴んで感情ジャックしてくれないか。
かつてSPEEDが「GoGo Heaven どこまでも行こうHey Yeah!」と叫んだが、
平成初期のアイドル時代はまだ平和だったのかもしれない。
なんせ、令和アイドルのスタート地点は地獄の一丁目。
WWEのプロレスラー、ストーン・コールド・スティーブ・オースティンの言葉を借りるならば「Hell Yeah!」だ。
しかしジャムズはそのスーパーポジティブな思考で地獄の一丁目から頂きを目指す。
ファンの1人として「お前たちにその覚悟はあるか?」
と問われている気がしてならない。
彼女たちがサビで「大恋愛地獄の一丁目」と叫ぶたび、どうしても源平討魔伝のコンティニュー画面に登場するババアが頭によぎるのだ。
「地獄の沙汰も金しだい」
なるほどそういうことか。
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